はじめに
私は長らくルーティンが作れずにいました。家事は苦手だし、決まった時間に寝起きするのも苦手で、ひどい時には朝4時まで起きて眠り、昼ごろ起きるという生活を送っていました。
それでもここ一週間、だんだんと自分のペースを作ることができるようになってきて、それはなぜなんだろうと考えたとき、習慣化しはじめたことがいくつかあるなと気づき、こうして記事を書くことにしました。
日々の習慣
皿は溜めないように毎日洗う
皿洗いは家事の中でも特に苦手なもので、いつも気乗りしないまま溜めてしまうことがしばしばありました。
主人に申し訳ないと思いつつも、持病で調子がすぐれないのを言い訳にしたりして、主人に甘えきっていたなと今は反省しています。
先日、小泉堯史監督の「蜩ノ記」を夫婦で観て、作中に登場する妻や娘が十年を費やして手仕事をしているさまがとても美しく、それが主題になっているわけではないのですが、手仕事を丁寧にこなしていく人の姿の気品をまざまざと感じました。
そこでこの気持ちを忘れたくないなと思い、劇伴を担当している加古隆さんのアルバムを何度も聴きながら皿洗いをしています。
ちょっとしたことですが、それだけで家事のやる気が出てくるので不思議です。
私はつい食洗機を使ってしまいますが、手を動かして皿を洗うことももちろんあって、これまでは不調な時は食洗機を回すだけ、ということも多々ありました。
それでもこの映画を観てから、自分の手を使って家事をすることも、もっと大切にしたいと思い、映画に想いを馳せながら皿を洗うと、それだけで気持ちが整ってくるのを感じます。
箒を使った掃き掃除を毎日する
これまでも白木屋伝兵衛の箒とちりとりを愛用して掃き掃除をしていたのですが、それはちょっと床が汚れているなと気づいた時だけで、これまでは毎日掃除をすることはありませんでした。
しかし、以前一田憲子さんのモーニングルーティンの動画を観たときに、毎日掃除をするという旨が語られていたのを今でも覚えていて、「掃除をしないとと思いつつ、なかなかできないなぁ」と思っていました。
動くのが億劫な気持ちが先立ってしまって、なかなか体を動かせないのです。
それでも、皿洗いのあとにサウンドトラックの音楽がまだ途中なこともあって、何か手を動かすことがしたいと思い立って、箒を持って床を掃いていると、それだけで気分が穏やかになってきます。
私は聴覚過敏の気があり、掃除機をかけるのが苦手で、さらに愛猫を迎えてからは「掃除機をかけるのはこの子のストレスになってしまうな」と思ってしまって、掃除は苦手意識が強かったのですが、箒だと毎日自然とさっと手に取ることができて、音も立たないので、人も猫もストレスを感じません。
実家の母が箒のある暮らしに憧れて勧められて買うことになった箒とちりとりですが、今やなくてはならない存在になっています。
日々日本茶で「儀式」をする
元々日本茶が好きで、緑茶は日々いただくようにしていたのですが、ここのところ歴史関連の本を読んだりして、故人に想いを馳せることが多く、そうした人々を偲びたいという気持ちが強くなってきました。
きちんと教室なりで習って、お抹茶を立てられれば立派なのですが、私は茶道に疎いので、煎茶を自分なりに淹れていただいています。
献茶というほどのものでもありませんが、こうして静かに煎茶を淹れて、過去に生きた人々を思うひとときは、時に切実に、そして時に心をいやす時間として、私に必要なものであり、そうして一つの「儀式」として日々お茶を淹れていると、心が引き締まる思いがします。
夜1時〜遅くとも2時までには寝る
私は早寝が苦手な宵っ張りです。遅いときには4時ぐらいまで起きていたり、ひどいときには朝方6時まで寝つけないこともあり、ひとりできちんと眠れないことで、主人にはこれまでたくさんの迷惑をかけてきました。
ただ、上述のとおり、家事をしてお茶をするという習慣ができたことで、夜はだんだん自然と眠くなるようになってきて、ここ一週間はひとりで遅くとも3時ぐらいまでには眠れるようになってきました。
できれば遅くとも2時までには寝たいと考えていて、それはここ数日実践できるようになってきました。
また夜更かし気味だった頃には、眠る前の歯磨きをとても億劫に感じていましたが、朝を気持ちよく過ごしたいという思いが強まり、眠る前に必ず歯磨きを終えるようになりました。
電動歯ブラシを使っているのに億劫がっていてはどうしようもないなと我ながら思います。
ごくごく当たり前のことで恥ずかしいのですが、虫歯や歯周病など、一度かかると大変なのはSNSを見ていてかつて感じていたことでもあったので、それらにならないようにと自分にちょっと脅しをかけて、日々歯磨きをして眠っています。
おわりに
ルーティンができたことで、日々に定期的なリズムが生まれ、家事や歯磨きなど、これまで億劫だったことも自然とできるようになってきました。
できればこれからもこの流れを続けられるようにしたいですし、無理のない範囲で良いルーティンを増やしていけるようにしたいと思っています。
代わりにやめてしまったこともいくつかあります。それに関してはまた別途記事にまとめてみようと考えています。