雪兎の小部屋

病弱専業主婦の日々

何事をするにも、まずは生活の基盤を整えることから

ここのところ家事が楽しいと感じるようになりました。

さまざまな要因はありますが、ひとつには家族のケアが必要になったことで、家や生活の基盤をしっかり整える必要性を痛感したことにあります。

かといってそのことばかりで頭がいっぱいでもつらいので、最近はラジオを聴きながら家事に励むことが増えてきました。

不思議と人の声を聞きながらだと作業が捗って、皿洗いや洗濯、洗面所の鏡を拭いたり、シンク周りの掃除をしたりといったいつものルーティンに加えて、洗面所の床掃除などもできました。

とにかく家族が安心して過ごせるように、今は自分のやりたいことは少しセーブをして、家の環境を整えていこうと考えています。

今やっていることは無理をして頑張ってやっているというわけでもなく、家仕事をできるだけ楽しみながらやっていきたいという思いが強く、そうして家を整えて、手を動かすことで、自分自身のケアにもつながっていると実感できています。

それだけで私にとってはうれしいことなので、「何者かにならねばならない」と思い詰めていた昨年までとは打って変わって、出版業界のお仕事をいただくようになり、自己実現を少しずつ達成できるようになったり、社会参加への道筋が見えたことで、それまでコンプレックスに感じていた自分に自信を持てるようになったことが大きいのかもしれません。

相変わらず落ち込んだり、不調になって家族に迷惑をかけてしまったり、できない自分、情けない自分もたしかにいますし、時にはとことん凹んでしまうこともありますが、そんな時でも「少しでも家を整えて、生活の基盤を作られている」と思えるようになったことで、気持ちの下支えができるようになったかなと感じます。

先日、ジェーン・スーさんの『おつかれ、今日の私』を読んで、共感できるところもあれば、そうでないところもありましたが、自分自身だけをケアして自分の気持ちを上げるには、私自身は限界があるなぁと感じました。

もちろんそれも自己肯定感につながるかもしれませんし、自分自身を大切にすることは、人を大切にすることにもつながるので、悪いこととは思いません。

ただ一時期美容に励んでいた20代の頃よりも、スキンケアには注力しながらも、ほとんどノーメイクで美容意識だけに特化しなくなって、家仕事が好きになった30代の自分の方が私は自己肯定感を抱けるなと感じます。

それはひとえに自分自身のためだけに頑張るよりも、守るべき家族がいて、愛猫がいて、そうして「かけがえのない存在を大切にしている自分」が好きだと思える方が頑張れるからなのかもしれません。

何も特別な人間になれなくても、家族が安心して暮らせて、穏やかな日々を送れれば、それが一番の幸せなのだと思います。

だからこの幸せをつづけられるように、日々家仕事に励んで、家族のサポートをしたり、時には仕事をしたりして、家族の一助となれればいいなと願っています。