雪兎の小部屋

病弱専業主婦の日々

ちょっとした非日常を与えてくれるコンビニパン

高校は女子校で、一応お嬢様学校に入る部類だったので、買い食いは禁止でしたし、実家でもコンビニを利用することは年に二、三度あるかないかという暮らしをしていて、コンビニで物を買って食べるという行為をするようになったのは、大学に進学して、一人暮らしをはじめてからでした。

大学の構内にあったセブンイレブンでミックスサンドとミルクティーを買って昼食にするのが常で、ほとんど友達らしい友達もいなかったので、一人席のあるコンビニのイートインスペースは何かとありがたかったのです。

しかしそれも今や昔になり、ふたたびコンビニをよく利用するようになったのは、主人と同棲をはじめて、旧居にほど近いコンビニに時々行くようになってからでしたが、引っ越してからはまた遠ざかっていました。

主人とは夜中の家の飲み会でおつまみを買いに行くものの、ひとりでコンビニに行くことはほとんどなくなりました。

そもそも電子決済に乗り換えられていない私は、持病による認知機能の低下で、どうしてもレジでもたついてしまいます。

店員さんや、後ろに並んでいる人に迷惑をかけてしまうのではと思うと気が重く、なかなかコンビニに寄ってちょっとしたものを買って帰るという行いから距離を置いてしまいました。

それでもここ最近、病院や薬局の帰り道などにコンビニに立ち寄ることが何度かありました。

買って帰るのはやはりサンドイッチです。

コンビニの雰囲気を味わいたくて、ミルクティーを買ってみたものの、ここのところ甘いものがめっきり苦手になっている私にはやや甘すぎて途中で残してしまったので、それからは飲み物は自宅で紅茶を淹れて、コンビニのサンドイッチや惣菜パンと一緒にいただくようになりました。

器もしつらえれば気分も華やぎ、ちょっとした非日常気分を味わえます。

というのも、我が家では基本的には米食が多く、パンはめったに買わないのです。

主人の好みでないということも多分に影響していますが、私自身も本などを読んで、パンはあまり体に良くないということを知ったので、パンを日常に取り入れる頻度はぐっと減りました。

それでも大好きなサンドイッチは時々食べたくなります。

病院や薬局の帰り道というのは、なんだか気分が落ち込んだり、ほとんどそれらの用事以外にひとりで外へ出ない生活がつづいていると、しょぼくれた気持ちになってしまいます。

そうした時のコンビニのパンは、食欲のない時でも食べられる、昼食がわりのちょっとしたご褒美なのです。