雪兎の小部屋

病弱専業主婦の日々

日常の細かな動作にも気を配り、動線を意識することで得られるもの。

統合失調症という持病に加えてお仕事をお引き受けすることになり、家事との両立は絶対に守りたいと思いつつも、ときには気持ちの余裕がなくて、「今日はここまでにしよう」と明日の自分に投げ渡すような気持ちになることが増えてきました。

在宅でのデスクワークなので、ついつい体を動かすのが億劫になってしまい、一つひとつの動作をするのに気力を消耗してしまいます。

そういうとき、私はこれまで動線を意識してきました。

というのも、愛猫・冴ゆを迎えることになり、冴ゆのいる南側の家のスペースと、冴ゆが立ち入らないようにしている北側のスペースとを行き来するのがなかなか大変になってしまったからです。

冴ゆは両サイドを隔てているドアを開けようとすると、矢のように駆け出して南側のリビングから、玄関のある北側のスペースまで走ります。そうすると心配性の私は、何かと気がかりになってしまうので、冴ゆを抱えてリビングに戻すのが常です。

そういうわけなので、どうしても南側と北側とを行き来するのが億劫になって、その結果導入することにしたのが、この「動線を意識する」ということでした。

動線を意識する」と云っても、そう大層なことではなく、北側のスペースにある洗面所で歯磨きをしたついでに洗濯をするとか、洗濯物を片づける時にも、北側のスペースのものを優先して戻して、南側のスペースに行くときにはできるだけ一度で移動できるようにまとめておくとか、ちょっとしたことです。

 

それでもここのところ気持ちにゆとりがないこともあってか、普段過ごしている南側のスペースではつい無駄が多い動きをしているなと感じることが増えてきました。

例えば南側にある台所でめんつゆと柚子胡椒を手に取るのに2ターン分の動きをしてしまったり、ゴミ捨ての際にもターン数が増えたり、生ゴミを捨てるのに無駄にゴミ袋を使ってしまったり。

そういう動きの無駄を減らすには、やはり意識が重要で、ものの配置とそれに費やす手数を考えなければなりません。

例えば冷凍うどんの袋と、鳥ささみの缶詰の缶を捨てる場所は近しい場所にあるので、1つの動作で済みますし、上に挙げためんつゆと柚子胡椒は同じ冷蔵庫に入っているので1ターンで済むはずです。

また生ゴミを捨てるにも、茶葉の茶殻を捨てるのに1枚、シンクの生ゴミを捨てるのに1枚と費やしていたらもったいないと感じます。両者を一緒にまとめて捨てる方が合理的です。

そのように、できるだけ意識を働かせて動きの無駄を減らすと、心身の負担も少しでも低減できるなと気づきます。

 

また統合失調症によって認知機能に影響が出やすい私は、できるだけ頭を使う癖をつけておいた方がいいのだろうなと思います。人が自然にできることが、私にはなかなかできません。昔から物事に注意を払うのが苦手で、後始末なども不得手なタイプでした。

実親からはよく「後見癖(あとみぐせ)をつけなさい」と云われましたが、それでも取りこぼしてしまうことが多く、コンプレックスに感じていました。主婦になり、そのコンプレックスは、自分自身への負担としてダイレクトに跳ね返ってくるのを感じています。

その点、動線を意識しておけば、事前に数手先のことを考えられるので、取りこぼしを少なくすることもできて、なおかつ頭の体操にもなります。

持病のため、頭が混乱しているときには、「まず○○をして、次に××をしてから△△へ行く」と小さく声に出してつぶやきます。その場には愛猫の他には誰もいないので、あまり恥ずかしい思いをすることもありません。

これはこの日初めてやってみたのですが、声に出すと意識がより目的に向きやすく、今後とも使えるメソッドだなと感じました。

30代になり、持病のケアの大変さを感じることもだんだん増えてきましたが、それでも今のうちから頭をできるだけ使うこと、自分自身の動きをよりスムーズにできるように心がけておくことは、のちのちにも大事になってくるだろうと思います。